陽宅集成3・修方求嗣法

前回に引き続き、清代の古典・陽宅集成から、翻訳し、古典翻訳シリーズの第3弾をお届します。
再度、同じ古典を翻訳し、現代的な解釈を加えて解説していきます。

 1、子孫の繁栄と風水術

 昨今、少子化問題が叫ばれて久しいですが、子宝に恵まれる為の風水改善法が清代に既に存在し、先賢の明を感じます。
 風水術は元々、山水の調和によって、保たれてきた側面があり、日本の少子化問題も風水問題との繋がりを感じます。
 なぜなら、山は健康と子孫の繁栄、水は財運を表し、それらが調和し、風水的な吉地を実現するためです。
 今回は六十干支で分けられており、現代的な解釈も多い為、文章が長くなりやすいですが、ご了承下さい。
 尚、太陰太陽暦の月表記を、西暦の月表記に変更しました。

 2、修方求嗣法本論

 甲子年に求嗣する為には、まず、太陽が臨む丑方を修方し、中宮を合わせ、安床(寝床)を作ります。
 巳方、酉方、丑方の三方は丑方が大吉、酉方が小吉〜中吉、巳方は母親に災難があります。
 巳方での妊娠は凶。
 1、2、5、8、9、11月に子供が生まれます。

 乙丑年に求嗣する為には、まず、寅方を修方し、安床(寝床)を作ります。
 寅方、午方は小吉〜中吉、2、3、6、8、10、12月に子供が生まれます。

 丙寅年に求嗣する為には、まず、卯方を修方し、未方を合わせ、安床(寝床)を作ります。
 亥方、未方は小吉〜中吉、3、4、7、10、11、1月に子供が生まれます。

 丁卯年に求嗣する為には、まず、乙方・辰方を修方し、庚方、申方を合わせ、安床(寝床)を作ります。
 辰方が大吉、子方、申方は小吉〜中吉、2、4、5、8、11、12月に子供が生まれます。

 戊辰年に求嗣する為には、まず、巽方、巳方を修方し、亥方を合わせ、安床(寝床)は丑方が大吉、巳方は小吉〜中吉、酉方は有害で病気が多いです。
 3、5、、7、9、11月に子供が生まれます。

 己巳年に求嗣する為には、まず、午方を修方し、次いで酉方を修方し、安床(寝床)は午方・戊(太極方)が大吉、卯方は母親が病気になり、2、4、6、7、10、1月に子供が生まれます。

 庚午年に求嗣する為には、まず、未方を修方し、艮方・亥方を合わせ、安床(寝床)は未方が大吉、卯方はは母親に危険があり、亥方は不利、2、3、5,、7、8、11、1月に子供が生まれます。

 辛未年に求嗣する為には、まず、申方を修方し、兌方を合わせ、安床(寝床)は辰方が大吉、申方は小〜中吉、3、4、6、8、9、12月に子供が生まれます。

 壬申年に求嗣する為には、まず、酉方を修方し、乾方を合わせ、安床(寝床)は、酉方が大吉、丑方・巳方は小〜中吉、3、5、7、9、10、1月に子供が生まれます。

 癸酉年に求嗣する為には、まず、戌方を修方し、中宮と卯方を合わせ、安床(寝床)は、戌方が大吉、寅方、午方は小〜中吉2、5、6、8、10、11月に子供が生まれます。

 甲戌年に求嗣する為には、まず、亥方を修方し、子方を合わせ、安床(寝床)は、亥方、未方が大吉、卯方は小〜中吉、3、6、7、9、11、12月に子供が生まれます。

 乙亥年に求嗣する為には、まず、子方を修方し、卯方・辰方を合わせ、安床(寝床)は、申方・子方が大吉、辰方は不利、8、10、11、1月に子供が生まれます。

 丙子年に求嗣する為には、まず、癸方と丑方を修方し、太極を合わせ、巳方・酉方を合わせ、安床(寝床)は、丑方・酉方が大吉、巳方は母親に不利です。
 2、5、8、9、11、12月に子供が生まれます。

 丁丑年に求嗣する為には、まず、寅方を修方し、戌方を合わせ、安床(寝床)は、戌方が大吉、寅方・午方は小〜中吉、2、4、6、8、10、12月に子供が生まれます。

 戊寅年に求嗣する為には、まず、卯方を修方し、亥方を合わせ、安床(寝床)は、卯方が大吉、亥方・未方が小〜中吉、3、4、7、10、11、12月に子供が生まれます。

 己卯年に求嗣する為には、まず、乙方・辰方を修方し、坤方・申方を合わせ、安床(寝床)は、子方・辰方が大吉、申方が小〜中吉、4、7、8、10、12、1月に子供が生まれます。

 庚辰年に求嗣する為には、まず、巳方を修方し、坎方・亥方・未方を合わせ、安床(寝床)は、巳方・酉方・丑方が大吉。
 しかし、妊娠した後は、別の部屋に移した方が良いです。
 2,4、6、7、10、1月に子供が生まれます。

 辛巳年に求嗣する為には、まず、午方を修方し、子方・寅方を合わせ、安床(寝床)は、午方が大吉、戌方は母が病気になり、寅方は危険が多く、2、4、6、7、10、1月に子供が生まれます。 

 壬午年に求嗣する為には、まず、未方を修方し、亥方を合わせ、安床(寝床)は、未方が大吉、亥方は危険があり、或いは災禍あり、卯方は常時凶運で、2、5、9、1月に願いが叶います。

 癸未年に求嗣する為には、まず、申方を修方し、壬方・子方を合わせ、安床(寝床)は、辰方が大吉、申方は、小〜中吉、子方は母親が病気となり、3、4、5、6、8、12月に願いが叶います。

 甲申年に求嗣する為には、まず、酉方を修方し、卯方を合わせ、安床(寝床)は、酉方が大吉、卯方は小〜中吉、巳方は常に病気或いは流産となり、4、5、7、9、10月に願いが叶います。

 乙酉年に求嗣する為には、まず、戌方を修方し、安床(寝床)は、午方・戌方が大吉、寅方は、妊娠は長くなく、有害です、2、5、6、8、10、11月に願いが叶います。

 丙戌年に求嗣する為には、まず、亥方を修方し、安床(寝床)は、巽方・子方を修方し、亥方は出産に危険が伴います、未方は口災問題があり、卯方は悲しみを覚えます、4、5、7、8、11、12月に願いが叶います。

 丁亥年に求嗣する為には、まず、子方を修方し、卯方・丑方を合わせ、安床(寝床)は、子方が大吉、辰方が小〜中吉、申方は凶方です、妊婦に不利益です、4、7、8、10、12、1月に願いが叶います。

 戊子年に求嗣する為には、まず、丑方を修方し、中宮を合わせ、安床(寝床)は、丑方・酉方が大吉、巳方は妊娠し、巳方は吉方ではない為に、母子に不利益です、2、3、8、9、11、12月に願いが叶います。

 己丑年に求嗣する為には、まず、寅方を修方し、巳方を合わせ、安床(寝床)は、戌方が大吉、寅方・午方は小〜中吉、4、6、9、10、12、1月に願いが叶います。

 庚寅年に求嗣する為には、まず、卯方を修方し、未方を合わせ、安床(寝床)は、未方は危険があり、妊娠は不安です、3、4,
7、10、11、1月に願いが叶います。

 辛卯年に求嗣する為には、まず、辰方を修方し、坤方を合わせ、安床(寝床)は、辰方が大吉で、申方は出産前に凶事あり、母親常に病気があります、2、4、5、8、1月に願いが叶います。

 壬辰年に求嗣する為には、まず、巳方を修方し、亥方を合わせ、安床(寝床)は、丑方が大吉、巳方・酉方は小〜中吉、6、9、11、1月に願いが叶います。

 癸巳年に求嗣する為には、まず、午方を修方し、酉方を合わせ、安床(寝床)は、巳方・酉方・丑方を使いますが、しかし、凶意あり、母は夭凶の恐れがあり、しかし、使用人が代わり病気になることがあります、2、4、6、7、10、1月に願いが叶います。

 甲午年に求嗣する為には、まず、未方を修方し、丑方・艮方を合わせ、安床(寝床)は、未方・卯方は大吉、亥方があります、2、3、5、7、10、11月に願いが叶います。

 乙未年に求嗣する為には、まず、申方を修方し、酉方・子方を合わせ、安床(寝床)は、申方が吉、辰方は常に、母親が病気、3、4、6、8、9、10、12月に願いが叶います。

 丙申年に求嗣する為には、まず、酉方を修方し、寅方を合わせ、安床(寝床)は、酉方が吉、丑方は病気、使用人に不利、巳方は吉方です、2、5、6、8、10、11月に願いが叶います。

 丁酉年に求嗣する為には、まず、辛方・戌方を修方し、中宮・亥方を合わせ、安床(寝床)は、午方・戌方が大吉、寅方は母親が病気になり、出産時に危険があります、2、5、6、11月に願いが叶います。

 戊戌年に求嗣する為には、まず、亥方を修方し、子方を合わせ、安床(寝床)は、未方・卯方を使い、妊娠のみで、その次の年に出産が吉、亥方は母親が病気になり、3、6、7、9、11、12月に願いが叶います。

 己亥年に求嗣する為には、まず、子方を先に修方し、丑方を合わせ、安床(寝床)は、子方で合わせ、申方・辰方は妊娠しても、母親が病気になります、4、7、8、10、11、1月に願いが叶います。

 庚子年に求嗣する為には、まず、丑方を修方し、中宮・卯方を合わせ、安床(寝床)は、酉方が大吉、丑方は小〜中吉、巳方は危険があり、使用人は災禍あり、或いは、不妊、2、5、8、9、11、12月に願いが叶います。

 辛丑年に求嗣する為には、まず、寅方を修方し、巽方・巳方を合わせ、安床(寝床)は、寅方・戌方を使いますが、危険があり、吉が多く、使います、午方は母親が病気、2、3、6、9、10、12月に願いが叶います。

 壬寅年に求嗣する為には、まず、卯方を修方し、巳方・未方を合わせ、安床(寝床)は、卯方・未方が大吉、亥方は母親が病気が多く、出産前に危険があります、3、4、7、10、11、1月に願いが叶います。

 癸卯年に求嗣する為には、まず、辰方を修方し、坤方・酉方を合わせ、安床(寝床)は、子方・辰方が吉、申方は母親に不利、或いは、不妊、4、5、8、10、11、12月に願いが叶います。

 甲辰年に求嗣する為には、まず、巳方を修方し、亥方・子方を合わせ、安床(寝床)は、丑方が吉、巳方は平、酉方は母に不利です。
 3、5、6、9、12月に願いが叶います。

 乙巳年に求嗣する為には、まず、午方・未方を修方し、申方・酉方を合わせ、安床(寝床)は、午方・戌方が大吉、寅方は母に不利、妊娠不可。
 2、4、6、7、10、12月に願いが叶います。

 丙午年に求嗣する為には、まず、未方を修方し、酉方・亥方を合わせ、安床(寝床)は、未方が大吉、卯方は口舌(口災)、使用人は変化、亥方は母に不利、妊娠不可。
 2、3、5.7、8、11月に願いが叶います。

 丁未年に求嗣する為には、まず、申方を修方し、酉方を合わせ、安床(寝床)は、辰方が大吉、申方が小〜中吉。
 3、4、6、8、9、12月に願いが叶います。

 戊申年に求嗣する為には、まず、酉方を修方し、乾方・亥方をを合わせ、安床(寝床)は、酉方が大吉、寅方・午方は小〜中吉。
 2、5、9、11、1月に願いが叶います。

 己酉年に求嗣する為には、まず、戌方を修方し、辛方・午方を合わせ、安床(寝床)は戌方が大吉、寅方・午方は小〜中吉。
 2、5、6、8、10、11月に願いが叶います。

 庚戌年に求嗣する為には、まず、亥方を修方し、壬方・巳方を合わせ、安床(寝床)は巳方が大吉、亥方は小〜中吉、卯方は不利益、4、6、7、9、11、12月に願いが叶います。

 辛亥年に求嗣する為には、まず、子方を修方し、卯方を合わせ、安床(寝床)は子方が大吉、辰方は小〜中吉、申方は母親に不利益、2、3、8、9、10月に願いが叶います。

 壬子年に求嗣する為には、まず、丑方を修方し、中宮・卯方を合わせ、安床(寝床)は丑方が大吉、巳方は小〜中吉、酉方は不利益、2、5、8、9、11、1月に願いが叶います。

 癸丑年に求嗣する為には、まず、寅方を修方し、巽方を合わせ、安床(寝床)は寅方・戌方が大吉、午方は不利益、2、3、6、9、10、11月に願い叶います。

 甲寅年に求嗣する為には、まず、卯方を修方し、丁方をい合わせ、安床(寝床)は卯方が大吉、亥方は平、未方は小吉、3、4、7、10、11、12月に願いが叶います。

 乙卯年に求嗣する為には、まず、辰方を修方し、坤方を合わせ、安床(寝床)は辰方が大吉、子方は小〜中吉、申方は母親が病気になり、妊娠には危険が伴います。
 2、3、5、8、11月に願いが叶います。

 丙辰年に求嗣する為には、まず、巳方を修方し、坎方を合わせ、安床(寝床)は丑方・酉方が大吉、巳方は不妊、2、5、8、11、1月に願いが叶います。

 丁巳年に求嗣する為には、まず、午方を修方し、庚方を合わせ、安床(寝床)は午方が大吉、寅方・戌方は妊娠できますが、場所を変えた方がよいです。
 2、4、6、7、10月に願いが叶います。

 戊午年に求嗣する為には、まず、未方を修方し、辛方・艮方を合わせ、安床(寝床)は未方が大吉、亥方・卯方は小〜中吉。
 2、3、5、7、8、11月に願いが叶います。

 己未年に求嗣する為には、まず、申方を修方し、壬方・兌方を合わせ、安床(寝床)は申方が吉、子方・辰方は平、3、4、6、8、12月に願いが叶います。

 庚申年に求嗣する為には、まず、酉方を修方し、乾方を合わせ、安床(寝床)は酉方が大吉、丑方・巳方は小〜中吉3、5、7、9、10、1月に願いが叶います。

 辛酉年に求嗣する為には、まず、月と太陽を合わせ、安床(寝床)は戌方が吉、寅方・午方が平、2、5、6、8、10、11月に願いが叶います。

 壬戌年に求嗣する為には、まず、亥方を修方し、壬方・巽方を合わせ、安床(寝床)は亥方は大吉、卯方・未方は小〜中吉、3、6、7、9、11、12月に願いが叶います。

 癸亥年に求嗣する為には、まず、子方を修方し、卯方・丑方を合わせ、安床(寝床)は子方が大吉、申方・辰方は小〜中吉、4、7、8、10、12、1月に願いが叶います。

 3、雑論・修方求嗣法と「子供手当」

 長文、お疲れさまでした。
 私はこれを見つけた時に、思わず、「子供手当」を支給せずに、陽宅集成の全訳本を出せば、高くても、こちらの方がいいのでは?
 と思いました。
 先賢の知恵をもっと活用して頂きたいと願うばかりです。
 注:2011年10月以降は2011年3月に発生した、東日本大震災の影響により、廃止を決定しました。

 参考文献:清・姚建鑾(著)李祥(注釈)陽宅集成・北京理工大学出版