紫白九星吉凶交会早見表

紫白九星の吉凶の配合による、一覧表を作成しました。
紫白九星と干支の影響の違いも言及しました。

　1、紫白九星と洛書の関係

　紫白九星と言えば、園田真次郎(本名：荻野地角：1876-1961)氏が創始したことで知られることとなりました。
　そして、その後、戦後を迎え、勤勉と労働、そして、社交辞令によって(中国占術には社交辞令は存在しませんが)、意味が大きく変えられてしまっています。
　今回それをまとめてみたいと思います。
　まず、タイトルとなった、洛書と九星の配置関係からの吉凶ですが、実は、洛書と奇門遁甲の八門に絡むものであり、1・6・8が吉数として名高い背景には、奇門遁甲の八門の配置が、いずれも吉門であるから、洛書の縁起上の吉と当てはめられている事が分かります。
　洛書から派生した上、八門、音、九星解釈と発展していったことが窺い知れます。
　要するに、初出は洛書であり、洛書を日本人流に解釈したことが今の問題を起こしています。　

　2、吉凶成敗の変化はどうなるか？

　様々な表現があり、一例には、当令と失令や吉応と凶応という言葉が使われ、術者により統一感が無いのですが、吉の意味と凶の意味が当然あります。
　以下、リストに掲げます。

九星名 吉応 凶応 三元成敗 基本吉凶
一白貪狼 文才、試験運吉、才子、
中年男子吉運
官運・昇官吉、文人名誉		 耳・腎臓・性植器病
膀胱・循環器病、水害		 上元 吉
二黒巨門 家畜・生き物長寿、年長女性吉運
開口招財、土地・家屋吉		 口災、火災、腹の病気、
流産、車や移動の災難		 上元 凶
三碧禄存 名声・富貴・長子吉運、
子孫運大吉		 手足・肝臓の病気、
動植物被害、震災		 上元 凶
四緑文昌 恋愛・結婚運吉、文人名誉
人丁・財運吉、文才、長女吉運		 女性スキャンダル、
三角関係		 中元 吉
五黄廉貞 皇帝・天皇吉運、政治権力 胃腸の病気、瘟疫、
権力腐敗、政治的混乱		 中元 凶
六白武曲 ビジネス、勝負運吉、武徳
家長吉運、金融資産		 頭・肺・首の病気、
刃物の災難、財運凶		 中元 吉
七赤破軍 口才業吉運、武徳、食品業、
情報技術業		 ゴシップ、舌禍事件、
歯の病気、呼吸器の病気		 下元 凶
八白左輔 土地家屋興隆、保守、富貴長寿
年少男子吉運、生き物長寿		 損丁、鼻・背中の病気、
裏切り者、伝統崩壊		 下元 吉
九紫右弼 中年女性吉運、発明、特許、
長寿、人丁吉運		 眼病、心臓、小腸の病気、
火災、血光の災い		 下元 吉

　参考文献：白鶴鳴(著)玄空紫白訣精解
　李科儒(著)李氏陽宅学

　これを基にして、公開表を作成しました。
　また、宅卦＋年飛星で判断することを基本にしたので、配置が同じになれば、同じ意味になるので、例えば、1＋4であれば、4＋1でも同じ意味になりますので、省略して説明します。
　それでは、一覧表です。

　3、吉凶成敗一覧表

　一白貪狼一覧

交会 吉応 凶応 気の成敗
1＋1 文才・試験運大吉
昇官運(文職)吉		 水害、文官災難、
著作権・版権問題		 吉
1＋2 男女吉運、販売業吉 男女間不調和、
交通・流通問題		 凶
1＋3 文人名誉、出版業吉
長子・子孫運吉		 長子・子孫問題、
災害・災難多発		 吉or凶
1＋4 男女和合、夫婦発展、
子孫聡明、子孫運大吉		 男女トラブル、
夫婦問題		 吉
1＋5 皇帝・天皇・政治補佐、
中枢文官		 首脳部短命、権力腐敗
短命権力、反乱者		 凶
1＋6 文武両道、文官財旺、
文武権力、昇給		 漏財、金銭トラブル、
地位失墜		 吉
1＋7 情報運吉運、交流・運輸
発展、口才業吉運		 情報漏洩、盗難被害
機密漏洩問題		 吉
1＋8 家運旺盛、長期吉運、
生物・家畜旺盛		 汚職問題、桃花問題
動物被害		 吉
1＋9 特許試験、人材優秀
官位名声		 血液・心臓の病気、
発明・特許侵害		 凶

　二黒巨門一覧表　

交会 吉応 凶応 気の成敗
2＋2 開口招財強運、
家畜・生き物旺盛		 舌禍事件多発、
病気多発、出生者病弱		 吉or凶
2＋3 人丁運大吉、
子孫口才運吉		 官非(仕事のトラブル)、
機密漏洩問題		 凶
2＋4 人丁が旺じる、
人丁運大吉		 人材の災難、重要人物
の損失		 凶
2＋5 口才で中央権力
口才が元で権力吉		 病気と災難が続く
病気と災難が絶えない		 凶
2＋6 口才に権力、
口才の業種の権威		 口の病気、内部不和、
舌禍事件多発		 吉or凶
2＋7 食品業吉運、
情報業吉運		 火災、熱病 吉or凶
2＋8 生き物長寿、
富貴と名声		 密告者、スパイ等情報
流出、客死		 吉or凶
2＋9 口才業種名誉、
口才業発明		 病気多発、住人病弱
交通事故の重傷		 吉or凶

　三碧禄存一覧表　

交会 吉応 凶応 気の成敗
3＋3 名声・富貴・長子吉運、
子孫運大吉		 手足・肝臓の病気、
動植物被害、震災		 吉or凶
3＋4 夫婦富貴双全、才子
人丁運大吉、子孫文才吉		 子孫の動植物災害、
女性は手足の病気		 吉or凶
3＋5 皇帝・天皇に仕えて名声運吉、
政治的名誉運吉運		 自然災害、手足・肝臓の
病気悪化		 吉or凶
3＋6 子孫財運吉、子孫勝負運吉運、
子孫武職栄達		 手足・首の病気、刃物金属類
の怪我		 吉or凶
3＋7 文武両道、情報業吉運、
口才業吉運、口開招財吉運		 歯・口・気管支・呼吸器の病気、
刃物や金属などの怪我		 吉or凶
3＋8 男性吉運、富貴長寿、男性吉運
生き物長寿		 男性が絡む災難、稼ぎ頭の大病、
人丁運凶運		 吉or凶
3＋9 発明・アイデアの名誉運、
名利双収、子孫聡明		 長男の病気が長引く、眼病・心臓、
手足の重病と怪我		 吉or凶

　四緑文昌一覧表　

交会 吉応 凶応 気の成敗
4＋4 恋愛・結婚運吉、文人名誉
人丁・財運吉、文才、長女吉運		 女性スキャンダル、
三角関係		 吉
4＋5 人丁運吉運、政治権力安泰、
文官発貴、有力後継者		 中央・首脳部の
女性スキャンダル		 吉
4＋6 結婚後財運吉、夫婦吉運、
財運吉運、子孫聡明		 財運・金銭トラブル、
桃花問題		 凶
4＋7 女性口才運吉運、情報業吉運、
知的財産運吉運、情報運吉運		 女性の舌禍事件、
女性の問題発言		 凶
4＋8 早婚、子孫長寿、子孫聡明、
土地家屋興隆、生き物長寿		 子孫運を損なう、子孫の
災難の元凶が女性		 吉
4＋9 人丁運吉、女性名誉吉運、
女性文職吉運、文職成功		 女性多病、眼病、心臓、
火災、血光の災い多発		 吉

　五黄廉貞一覧表

交会 吉応 凶応 気の成敗
5＋5 皇帝・天皇吉運、政治権力
名君・政治的改革者排出		 胃腸の病気、瘟疫、
権力腐敗、政治的混乱		 凶
5＋6 政治権力とビジネス運、
政治・地方・周囲の恩恵		 汚職官僚・政治家、
上層部失脚		 吉or凶
5＋7 ビジネスの政治支援、
政治的情報運		 中央権力者の舌禍事件
政治的混乱		 凶
5＋8 保守政党台頭、伝統回帰
中央権力安泰		 分派政党、政治的背信
伝統崩壊、権力腐敗		 凶
5＋9 政治的人丁運吉運、
政治改革成功		 短命権力、権力腐敗、
首脳部の混乱		 凶

　六白武曲一覧表

交会 吉応 凶応 気の成敗
6＋6 財運大吉、勝負運吉運
年長男子吉運		 頭・肺・首の病気、
刃物の災難、財運凶		 吉
6＋7 セールス業吉運、
情報運吉運、口才業吉運		 情報障害、機密漏洩
舌禍事件、口論		 吉or凶
6＋8 財運、家運興隆
金融、ビジネス吉運		 首・歯・肺、呼吸器病
の悪化、伝統崩壊		 吉
6＋9 智的財産、人財運吉運
長寿、男女運吉運		 血光の災、刃物、金属類の
災難と病気、機械障害		 凶

　七赤破軍一覧表　

交会 吉応 凶応 気の成敗
7＋7 医学、食品業吉運
命理学・占卜発展		 火災、舌禍事件
口論、肺・呼吸器障害		 吉or凶
7＋8 女性口才吉運、
口才業吉運、情報運		 舌禍事件多発
重要人物損失		 吉
7＋9 食品業吉運、
情報運吉運、勝負運		 火災、呼吸器病
血光の災い		 吉or凶

　八白左輔一覧表

交会 吉応 凶応 気の成敗
8＋8 生き物長寿、伝統回帰
土地家屋運吉		 裏切り者、損丁
子孫運凶		 吉
8＋9 伝統存続
男女運吉、保守吉運		 鼻・肺・呼吸器病
火災、伝統崩壊		 吉

　九紫右弼一覧表　

交会 吉応 凶応 気の成敗
9＋9 アイデア吉運
人丁運大吉		 火災、血液病
血光の災難		 吉

4、紫白九星と干支の違い

　まず、第一に男女の性差について書かなくてはなりません。
　1点目は、伝統的に男性社会における理論ですから、女性が主権を持つこと自体、好意的に思われていない時代の理論が根底的にあり、この点をまず、修正を加え、「性差」から、家運を損なう原因がどちら側にあるかに、比重を置いて、書いておきました。
　病気の基準は、後天八卦の象意から求めました。
　情報の入手方法や発信方法も時代とともに様変わりし、断定的な表現が困難となりつつあり、せいぜい、病気の問題と災難の元凶を男女差に求める以上は、困難となりつつあります。
　2点目は吉凶の交会で、干支による効果判定法が健康状態を基準にし、気の乱れが発生する組み合わせかどうかを判定し、その上、吉だけなら、異常なし、凶は危険度が高い、吉or凶なら、両方の可能性があるとしました。
　人への風水作用は個人宅の干支による判定法とし、気の乱れる場所を捜し出す方法は、交会表から求めていきます。
　その為、矛盾するようですが、双方に整合性も、理論的無理もありません。　

　5、紫白九星と気の解釈

　以上のように、気の乱れがあるかどうかを求めることに、紫白星を活用します。
　当然のように、紫白星理論は陽宅内では、気の乱れを中心とし、理論構成されています。
　また、気の乱れが発生する場所はその年において、注意を要するので、気の乱れが発生することを事前に察知することができる為には、紫白星の配列表を知ることが重要です。

　6、結論

　1、優先順位は、月干支の調査に次いで、紫白星の交会の順位。
　2、吉に比べ、凶の方が判然としやすく、吉星の扶助は必要不可欠。
　3、紫白星の配置が悪い場所は、気が乱れやすい場所であり、風水対策や、ドア・窓・家電製品等、気の変動を起こしやすいものは、使用を可能な限り回避し、それを徹底する。
　4、性差と断定調の表現は、使用制限があった方が現実的。
　5、紫白訣は、気の乱れを読むのには効果的な方法。